【海外の文化】グルメな韓国ドラマを見て分かる食文化

海外の文化

ドラマや映画から分かる文化があります。
例えば食文化は、とても分かりやすく経験するのも比較的容易です。
その国の人と同じものを食べると嗜好だけでなく思考も似てくるかもしれません。

うちでは、夕食に韓国料理が並ぶ確率が高い時期があります。

それは、美味しい韓国料理が出てくるドラマを連日見ている時です。
美味しいものって見ていても(食べたほうがもっとですが)幸せになれるし、美味しそうに食べている人を見ても幸せですよね。

そんな美味しいものが出てくる韓国のドラマを2つご紹介します。

グルメな韓国ドラマ1 『油っこいロマンス』

韓国ドラマは、ドロドロ愛憎劇だと思っている方もいるかと思いますが、軽くて可愛くて笑いの要素が入っているドラマも多いんです。
私は、ラブコメが好きでよく見ています。

油っこいロマンスもそんなラブコメの一つ。美味しい食事に恋愛、友情、幸せの要素がたくさん入ったドラマです。

『油っこいロマンス』の登場人物たち

公式サイトより

このドラマの主演は3人
スターシェフ”ソ・プン”、元ヤクザで店のオーナー”ドゥ・チルソン”、無邪気なお嬢様”タン・セウ”です。

一流中国料理店のスターシェフ ”ソ・プン”を演じるのは、K-POPグループ2PMのジュノ
私が、彼を知ったのは、映画「20歳」で演技力に感動し、ラブコメ「キム課長とソ理事」のドラマを見てその面白さに身もだえた時から。
歌とダンスもキレキレですごいのですが、演技もとても素晴らしいのです。

不器用で優しい元ヤクザ”ドゥ・チルソン”を演じるのは、実力派チャン・ヒョク。大人の魅力と演技力が売りの俳優さんです。彼は、時代劇のカリスマとして語られることの多い名優ですが、「運命のように君を愛している」でラブコメ旋風を巻き起こしました。

そして、プンとチルソンが好きになるヒロインが、チョン・リュウォン演じるタン・セウ
「私の名前はキム・サムスン」の時には幼い少女だった彼女が、少女っぽさも少し残したまま清楚な大人の女性に成長しています。
ドラマの中の彼女は途中、不幸な状況下にあっても、常に無邪気な笑顔で頑張り屋、見ていて幸せになります。

『油っこいロマンス』のストーリー

ドラマの主役、”ソ・プン”は、6つ星ホテルの高級中華料理店のスターシェフ。愛する女性と結婚して、時期料理長も約束されていた矢先、ホテルの社長に、妻を奪われ、仕事も左遷させられてしまいます。
プンはホテルを飛び出し、ホテルの前の潰れた中華料理店を復活させてホテルの客を奪うことを誓うのです。

中華料理店のオーナーであるチルソンには、子分たちに料理を教えてくれれば、店を貸すという条件提示をされるのです。
そんな時、結婚式当日に父親が逮捕され婚約者にも逃げられたセウが、お店で働かせてほしいとやってきます。

登場人物たちが料理を通して、心を通わせていきお互いにかけがいのない存在となっていくのです。

このドラマを見ている間、常にジャージャー麺酢豚が食べたくなります。
内容も熱いが、料理がとにかく熱くて美味しそう。油っこいロマンスは全28話、ちょっと長めですが、音も映像も食欲をそそる最後まで飽きずに見られるドラマです。

『油っこいロマンス』に出てくる韓国式中華料理

こちらは、韓国の出前の定番、ジャージャー麺と酢豚が、これでもかというくらい出てきます。
韓国のドラマに本当によく出てくるのが、ジャージャー麺と酢豚なのですが、この韓国人が大好きな定番料理は中国にはないもので、”韓国独自の中華料理”です。
韓国のソウル(Soul)フードなのです。

韓国風ジャージャー麺 チャジャンミョン

チャジャミョン
出典:pixabay

韓国風ジャージャー麵と言っても、日本のジャージャー麵とはちょっと違います。

チャジャンミョン豚肉、玉ねぎ、にんにく、しょうがなどを細かく刻んでチュンジャン(黒豆原料の黒みそ)と炒め、水溶き片栗粉でとろみをつけた黒っぽいソースをかけた麵料理です。
食べる時に麺にソース絡めながら食べます。

韓国ドラマでよく出てくるのは、出前のシーンですが、1皿5,000ウォン~8,000ウォン程度と、安くてお腹がいっぱいになるので、韓国ではとても人気のあるお料理です。

味は辛くなくて、甘めなソースなので、お子様でも食べられる味です。

そして、ドラマで良く見るチャジャンミョンのお供、薄く切った黄色いたくあんと四角く切ったたまねぎも忘れてはいけないですね。

韓国式酢豚 タンスユク

こちらはチャジャンミョンのおかずとして一緒に食べられることが多いメニューです。

豚肉がカラッと揚げてあり、厚めの白いころものサクサクした食感で甘酸っぱい料理です。

チャジャミョンにまつわる面白い記念日

コーヒー
出典:mika mamy from pixabay

2月14日はバレンタインデー、3月14日はホワイトデーですが、韓国の4月14日はブラックデー
恋人がいない人たちが集まり、黒い服をきてチャジャミョンやブラックコーヒーを飲食しながら慰め合う日となっています。面白い記念日ですね。

グルメな韓国ドラマ2 『ごはん行こうよ(シーズン1)』

”ごはん行こうよ”は、登場人物たちの食べっぷりがよくて気持ちの良い、グルメラブコメディーです。
毎回が違う店で食べるのですが、ほとんどが実在するお店なので、いつか行けるかもしれません!
シーズン1から3までありますが、今回はシーズン1のご紹介です。

『ごはん行こうよ(シーズン1)』の登場人物たち

シーズン1の主演は3人です。

一人暮らしのバツイチ、”イ・スギョン”は法律事務所の室長。
同じマンションの両隣に住む、イケメンのク・デヨン
そして世間知らずのお嬢様”ユン・ジニ”。

スギョンは、食べることが大好き

職場の法律事務所では、所長でナルシストのハクムンや弁護士ドヨンからストレスを受けると、常備しているチョコレートバーを一口かじります。

疑い深くてなかなか心を開かない彼女が、美味しいものを想う時、語るとき、食べる時にはとにかく幸せ一杯の顔をします。

ク・デヨンは、スギョンの隣人で、何をしているのか分からないミステリアスな隣人です。部屋には家具を持たず、布団だけ。
クリーニング屋がmyクローゼット。(クリーニング屋のご主人は、全部持って帰ってくれと嘆きますが。。)

そんな彼が、食べる時だけは眼光するどく食材の声を聞き、一番美味しい瞬間を逃しません

ク・デヨンは、アイドルグループBEASTのリーダーですが、実にいい食べっぷりなのです。

ユン・ジニは、父親が逮捕されてしまい、お隣に一人で越してきた世間知らずのお嬢様です。

金銭感覚もお嬢様の彼女、道端で飲み物の販売をしている外交員に「1年間の契約をすれば自転車が無料!」と言われて喜んで契約をしてしまう危なっかしい所もありますが、初めての一人暮らしでお料理を頑張って作り、デヨンを慕う健気なキャラです。

そして、私が個人的に大好きなのが、演技の出来る犬 スギョンの愛犬バラさんです。

バラさんの名前は、スギョンが尊敬するキューバの革命家チェ・ゲバラの名前からとっています。
反省すると自分でかごに入り、ドアも閉めます。人間の言葉が本当に分かっているかのような絶妙なタイミングで演技をするのがとても可愛いのです。

『ごはん行こうよ(シーズン1)』のストーリー

キムパ
出典:Pixabay

スギョンは、愛犬バラさんとマンションで暮らしています。
毎日、法律事務所で理不尽な仕事をさせられる彼女の癒しは、美味しいものを食べること。
でも、韓国の食堂は2~3人以上というメニューが普通なので、一人ではなかなか食べられず、キムパ(海苔巻き)を買って帰るのでした。

そんな時、隣の部屋の一人暮らしの女性が手長ダコを食べて喉を詰まらせ亡くなってしまいます。
一人暮らしでなかったら、助かったかもという話を聞いて、彼女と同じ自分の境遇にゾッとしてしまいます。

ごみの捨て方が気に入らず、なんとなく失礼な感じのデヨンにスギョンはあまり良い感情を抱きません。

その後、亡くなった女性の部屋に、お金持ちのお嬢様で、人懐っこい性格のジニが引っ越してきます。
あまり人と関わらないようにしているスギョンですが、酔っぱらって部屋を間違えられて以来、何かと危なっかしいジニを放っておけず、面倒をみてしまいます。
ジニは、優しくしてくれるデヨンのことを好きになってしまい、好きなデヨンと好きなスギョンが仲良くなるといいなと焼き肉パーティを開くのでした。

強烈な展開はないのですが、個性的な登場人物たちについての次第に明かされていく事実とちょっとした事件、そしていくつかの恋愛も描かれます。

”趣味が食べる事”というスギョンが、気に入ってフォローしているブログの名前が『ゴハン行こうよ』、このドラマの題名です。
美味しい物を紹介するブログなのですが、写真は食べた後の空の皿ばかり。
美味しい物を目の前にしたら、写真よりまず食べたくなる!この空の皿は本当に美味しい証拠!と目を細めるスギョンなのですが、実はこのブログにはある真実が隠されているのです。

ゴハン行こうよは、辛めの味付けが食欲をそそる美味しそうな韓国料理の映像や音、そして本当に美味しそうに頬張るシーンがたまらないドラマです。

シーズン1は、全16話
食べる事、特に韓国料理が好きな人にとって美味しいドラマになっています。

『ごはん行こうよ(シーズン1)』に出てくる韓国料理

『ごはん行こうよ(シーズン1)』は外食中心ですが、身近な家庭料理も多く出てくるので、韓国の日常が感じられます。

ヘムルチム(海鮮蒸し)

韓国は海に囲まれているので、海産物も豊富です。
なので、海鮮料理もいろいろあります。

”へムル”は海産物、”チム”は蒸し物のことです。

ヘムルチムは、エビやタコ、ワタリガニなどの海産物をマメもやしと一緒に炒めて、ヤンニョム(コチュジャン、粉唐辛子、にんにく、しょうが、水飴、酒、塩、しょうゆの合わせ調味料)で辛めの味付けをした真っ赤なお料理です。
大きなお皿に豪快に盛られてくるので、大きな具をハサミで切って食べます。
具を食べた後は、ごはんを入れてポックンパッ(焼きめし)を作るのが定番のシメです。

ゴデュンオチョリム(サバ煮込み)

イメージ
出典:Pixabay

”ゴデュンオ”はさば、”チョリム”は煮込みのことです。

”ゴデュンオチョリム”は韓国の国民的なおかずで、サバ、ジャガイモ、玉ねぎをショウガ、にんにく、醤油、唐辛子、コチュジャンでジャガイモが柔らかくなるまで煮込みます。

日本のサバ煮込みといえば、甘めの味噌煮込みですが、韓国はやっぱり唐辛子がたっぷり入った赤い色のピリ辛煮込みですね。
ごはんにサバ煮込みと薬味のネギものせてほおばります。

一人ごはんが恥ずかしい韓国の食文化

日本の様な、おひとりさまで食事をする環境があまりない韓国。
一人で食事をするのは恥ずかしいことの様です。

スギョンも、ずっと食べてみたいお料理の為でも、食堂の列に一人で並ぶのは恥ずかしくて、なかなか行けなかったという場面が出てきます。

韓国の人にとって、食事は多人数でするものなのですね。

グルメな韓国ドラマを見て分かる韓国の食文化 まとめ

ドラマや映画を見ていると、その国の文化や考え方がが分かります。
同じものを作って食べてみることで、気持ちがわかる気がします。

今回は韓国映画に出てくる食文化を紹介しました。
ぜひ、美味しそうなお料理がでてくる韓国グルメドラマを見て、作って、食べてみてください。

またね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました